四月の風

君に会えた四月の風

エレカシのオリジナルアルバム全部聴き直しが非常に有意義だったことについて

異常気象ばかりが続いたこの夏、みなさんはいかがお過ごしだったでしょうか。
長いお盆休みもありながら、夏バテで何もできなかった私が「やった」二つのこと。
一つが、ドラマ「シャーロック」をシーズン1から4まで一気に観たこと。
中学生の頃、シャーロック・ホームズに傾倒し、立派なシャーロキアンになるぞと心に誓ったわりに、今では「赤毛同盟ってどんな話だっけ?」と、え、そこから?のレベルになり下がっている状態。
そんな私でも血沸き肉躍る12話でございました。
特にシーズン2のアイリーン・アドラーには魅了されました。
カンバーバッチは言わずもがな、といったところでしょうか。シャーロックが放送され始めた頃に、あれほど騒がれた理由がやっとわかりました。

さてもう一つの私の夏の思い出は、エレファントカシマシのオリジナルアルバム全23枚を一枚目から順番に聴き直ししたことです。
昨年、ファンになったばかりの頃、どうやら「浮世の夢」はなかなか手に入らないということを知り、手に入るまで時間がかかりそうなので一番新しいアルバムからゆっくり聴いていくか、と遡り形式でアルバムを聴いていきました。
(結局「浮世の夢」だけはいまだ手に入らず、取り寄せたレンタルという形で聴くこととなりました)
それはそれで、非常に刺激的な体験であったわけですが、今回は友人がエレカシを聴き始めた、しかも一枚目から順番に、ということを知り、そういえば順番にはまだ聴いていなかったな、と私も便乗して聴き始めました。

結論を申し上げますと、一ヶ月かかりましたが、大変有意義な時間となりました。
ファンになって一年半、主に音源を聴く、ライブに行くことに重点を置いてエレカシを学んでまいりましたので、昨年より幾分エレカシの30年を知ることができている気はいたします。
これほどまでに心境の変化があからさまに音にあらわれるバンドを私は他に知りません。
今回は特にレーベルを意識して聴き直しまして、会社が変わるたびに切り替えをはかるその気持ちが音にダイレクトに反映されるところに「エレカシは、それ自体が一つの生き物である」という感想をもちました。
もちろん宮本浩次その人の持つ感情の起伏に左右されるところも大きい気がしますが、その感情を受け止めて音を再構築していくこと30年、やろうと思ってやれる年月の長さではないです。一枚一枚、もっと売れたい、もっと俺たちの音楽をやりたい、という積年の想いがオリジナルアルバムの歴史にきちんと刻み込まれています。かっこいいです、とても。

Walkmanが新しくなり、今まで聴こえなかった音まで聴こえるようになり、単純にサウンド自体の進化もしっかり感じとることができました。
今現在のエレカシの音が一番好きですが、どうやら私は東芝EMI期が恐ろしく好きということも判明いたしました。
「人をダメにするソファー」というものがあるじゃないですか。あの感じで「私をダメにする曲」というものがあるとしたら、私にとってはEMI期の曲だな、ということが自覚できて面白かったです。リアルタイムであの頃ファンになっていたら、私はどうなっていたことか…。

先日、意を決して、この一年半でエレカシに費やした金額というものを計算してみました。
音源、映像、雑誌、コンサート、グッズetc.
いったいどこにそんなお金が隠れていましたか?と我が身に何度も問うほどにつぎ込んでおりました。初期投資、甚だしい。だって、エレT以外に服買ってないもん、自分。
社会人として、どうなの?と思う反面、一片の悔いもなし!
むしろ勤労意欲の現実逃避部分の全てを今はエレカシが担ってくれております。

費やした分、まだ観ていない、もしくは1度しか観ていない映像作品がたんまりございます。
オリジナルアルバムの聴き直しも終わり、機は熟した!ということで会社の昼休みは映像作品鑑賞にあてたいと思います。
ということで、さっそく今週からこちらを拝見しております。

 

復活の野音 2013.9.15 日比谷野外大音楽堂 [DVD]

復活の野音 2013.9.15 日比谷野外大音楽堂 [DVD]

 

レーベルがこれほど変わっても、私にとってエレファントカシマシというバンドの根幹の太さを感じる要因は、やはり日比谷野外音楽堂という活動の大きな柱があるからかな、と思ったりしているところです。
「なからん」を観て震えております。一度は生で聴きたいです。