四月の風

君に会えた四月の風

綺麗な瞳してたんだね、知らなかったよ。エレカシ「Wake Up」ツアー、Zepp Tokyo1日目に行ってきた

以下、セトリなど完全ネタバレですので、ご注意下さい。

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綺麗な瞳してたんだね、知らなかったよ。

いや、知ってたけどさ。

 

今日の題名は完全にTHE JAYWALKをパクらせていただいた。THE JAYWALKが歌った歌詞は「綺麗な指」だ。重々知っておる。だがしかし、この曲が思い浮かんで仕方がない。なぜなら今の私の気持ちは「何も言えなくて…夏」

とにかく一番ライトな感想部分から書かせていただこうと、「瞳」ネタから。

 

昨日は、私自身初のライブハウスでのエレカシだった。岡村靖幸では何度か通っているZepp Tokyo。おかげでスタンディングは苦手ではあるが、慣れさせてはいただいている。

友が取ってくれたプラチナチケット。整理番号は900番台後半。まあ、後ろの方でまったり観るか、くらいに友と言ってはみたものの、いざ入場してみると、中央部分にみなさん集中して立たれており、両脇がまだスカスカ。その時点で余裕で5列目くらいにパーソナルスペース確保。そして始まってしまうと、脇の方々も宮本さんに吸い寄せられるので目の前の方々がいなくなり、4列目を完全に確保して今回のライブを堪能することができた。

 

ということで、冒頭のTHE JAYWALKへと話は繋がる。自分史上超絶至近距離で拝見した宮本浩次。その距離3メートル程度かな?「RAINBOW」で端から端まで移動されて、目の前にお出ましに。

わたくし、完全に目が合いました。(妄想と言われてもいい!私はこれを糧に明日から生きていく)

その時の私のにやけっぷりときたら、一生の恥。自分史上最高値のデレ顔を叩きだしたその瞬間に目が合ったのだ。

ここは夢の国ですか?

実在しているんだ、この妖精のようなお人が…。

何度かの至近距離でそのご尊顔を拝し、驚いたのはその瞳の濁りのなさ。あんなにキラキラ輝く瞳は産まれたての赤ちゃんと宮本浩次だけ!と断言しておく。

 

さあ、待ちに待った「Wake Up」ライブハウスツアー。幕開けがいきなり「Easy Go」で度肝を抜かれる。生で聴いたのは4回目、息継ぎ問題には終止符が打たれたと言っていいだろう。

私がまずエレカシのステージで好きなのは、開演後静かに緊張感を内包しながらステージに各々が立ち、突然始まるスタート部分。これは何度観ても鳥肌が立つ。

喉の不調による名古屋公演延期という事実があったので、その調子を見極めるべく私の中では慎重にこの曲を聴いたのだが、曲が曲だけに判断はつきかねる。しかし猛々しさにまず魅了される。

そして「風と共に」。このあたりはまだお互いに様子見の気配。至近距離に有頂天になっていた私はこのあたりから、ライブハウスならではのバンドの生々しい音に酔い始める。

「RAINBOW」、「悲しみの果て」とお馴染みの曲が並び、馴染みがあるだけに30周年で聴いたそれより、ゴリゴリとしたバンドの音を強く感じる。

 

生で初めて聴く「神様俺を」。これがライブで化ける曲だった。あぁそう来たか、と思った。そしてもちろん例の部分を私は身構えて待っていた。

そう「歳を重ねて」の「てーーーーーー」の部分。

しかし、それは身構える直前にやってきた。

「ねてーーーーーー」だったのだ、狂気の部分の始まりが。驚くぞ、マジで。ぜひ生で体感していただきたい。

 

そしてまたライブ化けしたのが「自由」。ここで宮本はトミに何度も何度も強く強く、とにかく強く求めた、煽った。煽りの凄さに度肝を抜かれる。そしてドラムの音が高まれば高まるほどに、この曲で表現したいものが見えてくる。

 「i am hungry」は生で聴けば聴くほど好きになっていく。

 「ガストロンジャー」

「東京ベイベ東京ベイベ東京ベイベ東京ベイベ

 お台場ベイベお台場ベイベお台場ベイベお台場ベイベ」

もちろんこの曲でも近くにお越しいただけたのだが、その眼光の鋭さよ…。この時の宮本はやっぱり猛烈に恐ろしいし、猛烈にカッコいい。

 

「RESTART」を聴く時には、必ず私はあのミュージックフェアの宮本を想い出す。声が出ないならどうする→全力で歌うという選択をしたあの真っ赤な宮本を。

「夢を追う旅人」も良かった。

 しかし、昨日はここからがすごかった。明らかに何かが違ったのだ。それがフィジカル的なものなのかメンタルなのかは分からない。でも明らかに「今を歌え」がすごかった。何かスイッチが入った気がする。

私の中で、エレカシの曲では5本の指に入るくらい好きな曲なのだが、曲が終わったあと、いつまでも拍手をし続けていたい、そんなベストアクトだったと思う。素晴らしかった。

そこからアルバムの「いつもの顔で」「旅立ちの朝」の流れが鳥肌。そして「オレを生きる」と続く。どえらいアルバムだな、マジで…。

驚くべきことに第一部終了が「Wake Up」。ツアー1曲目がこれだと思うじゃないですか。違うんだな。これをここに持ってくる凄みね。尋常ではない。

そして、バックコーラスも宮本本人が歌うという荒業に次ぐ荒業がここまで何度も出てきて、もううわーーーーっとなっている、しっちゃかめっちゃかだ、私が。

 

早々に第二部、「今宵の月のように」。おそらく生で聴いたライブ全てで歌われているこの歌も、昨日はかなり違って響いた。やっぱりゴリッゴリの音がする。響きが違う。ボーカルとバンドのタイミングがずれ、ボーカルがぐーっとテンポを自分に寄せるその力技が出たのがこの曲だった。エレカシならでは。エレカシ以外でこういうバンドを観たことがない。すごくエレカシ性を感じる瞬間だった。

可愛いの代表♡のような「笑顔の未来へ」が一番ゴリゴリ感がはっきり出た気がする。だってまず照明がガストロンジャーみたいに赤いんだぜ。夢に出てきそうな「笑顔の未来へ」だった。

 

そして昨日一番の驚き選曲がここで出てきた。大阪では「いつものとおり」を歌ったと聞く。おっ、何も言わずとも歌で表現するエレカシよ、素敵じゃないか!と思っていた。しかし、すでに大阪で二度いつものとおりとアピールしたのだから東京ではセトリを変えてくるだろうと新参ながらも予想はしていた。

それが「シャララ」ときたもんだ。

 

この世のくらしは

ただただ

かけぬけにゃならぬ

 

いやー、痺れた。痺れまくった。自分が死んだあとで評価される歌と、少々自虐的な物言いにすら聞こえたが新しいアルバムの若い歌とは違う、年月を重ねた熟した歌の持つ力よ。この一曲が聴けただけでも、来てよかったと心から思った。

 

「俺たちの明日」は、発売された時より、ずっと背中を押してくれる感が強まってきている気がする。頼もしい。「違うかい?」と語りかける宮本の男臭さよ。

そして「歩いてゆく」の弾き語り。静と動を併せ持つ男。

 

ラストは「so many people」「ファイティングマン」。

「6人の」エレカシの奏でる音で身体中が満たされた。

 

実は終わった瞬間、私も友も打ちのめされまくっていた。ちょうど同じような時期にエレカシのファンになった私達。この一年と3ヶ月ほどどれだけお互いエレカシを学んできたかよく知っている。その私達が二人そろってうちのめされた。帰りの電車を乗り違えるほどに。

「私達は何を見てきたんだ、今まで」

昨日のエレカシは、30周年というウェルカムパーティーで着ていたタキシードを脱ぎ捨て、生身の状態でステージに降り立った、そんな「見た事のない」エレカシであった。特に宮本は背中のチャックを全開にして、中の核の部分が出てきたかのようだった。凄み。これがほんとの化ケモノ青年か。

 

初心者の私達を甘やかして下さっていたのですね。ありがとうございました。そしてごめんなさい。猛省し明日から心を入れ替えて頑張ります、と筆で手紙をしたためたくなるような、そんな気持ちにすらなった。

 

私たちはまだエレカシのことを何も知らない。

そして、またエレカシのことをもっと好きになったのも事実。

ライブハウスのエレカシ、半端ない。

 

第一部

 01.Easy Go

02.風と共に

03.RAINBOW

04.悲しみの果て

05.神様俺を

06.自由

07.i am hungry

08.ガストロンジャー

09.RESTART

10.夢を追う旅人

11.今を歌え

12.いつもの顔で

13.旅立ちの朝

14.オレを生きる

15.Wake Up

 

 

第二部

 16.今宵の月のように

17.笑顔の未来へ

18.シャララ

19.俺たちの明日

20.歩いてゆく

21.so many people

22.ファイティングマン