四月の風

君に会えた四月の風

エレファントカシマシ カヴァーアルバム3を聴いて

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カヴァーアルバムというのは、カヴァーされる相手が好きであればあるほど買うことを躊躇する。
私がこのアルバムを購入する一番の決め手になったのは、やはりハリーがファイティングマンを歌っているから。
エレカシが、宮本さんが、何度となく名前をあげてきたRCとストリートスライダーズ。
それでなくとも、ハリーがどんな風に歌うのか興味深々。

カヴァーアルバムの面白さは、
①キャリアの短い若手が歌う、憧れと曲に対する誠心誠意
②同年代が歌う、ライバルとして、そして戦友として一ひねりきかせたアレンジ
③先輩ミュージシャンによる、愛情とまだまだ負けねえぞ、という貫禄
このアルバムは、ほどよくこの三点で満たされており、聴いていて飽きない。

まあ、驚いたのは高橋一生
彼の歌声は初めて聴いたのだが、「役者部門」としてのエントリーだと思っている。
非常に歌詞を大事に、時には台詞のように歌っているのだが、この異常に音域の広い歌をよくぞ、と思う。高橋一生ファンにはぜひ聴いてほしい歌いっぷりだ。
バックがスカパラというのがとても気持ち良い。

カヴァーといえば最近は必ず名前が出てくる田島貴男も、非常に丁寧に歌っている。
本人がコメントを出しているように、ちょっと下町を散歩したくなる、そんな今宵。

リトグリmanakaちゃんの歌う瑞々しい悲しみの果て。
すごくファンなんだろうなぁ、というのが伝わってきて、聴いていて嬉しくなる。
えらくエレカシの音がすると思ったら、村山☆潤さんの音でした。なるほど。

阿部真央ちゃんのリッスントゥザミュージック、これがまた、一度きちんと呑み込んで産みだした感じの歌い方。
やっぱり女性が歌うと自分の中にまた違った解釈が産まれてきて面白い。

SUPER BEAVER /「四月の風」
菅原卓郎 (9mm Parabellum Bullet) /「風に吹かれて」
ドレスコーズ /「ヒトコイシクテ、アイヲモトメテ」
クリープハイプ /「さよならパーティー」
なんかこの4曲、いい歌だよなぁーーーと再確認しまくり。
そう思えるってことは、たぶん彼らがこの曲を好きっていうことなんだろうなと解釈。

せっちゃんの「かけだす男」は、せっちゃんの駆け出し方で駆け出しているよね。
味わい深い。ギター、かっこいい。

で、ラストのハリー。
貫禄、愛情で満ち満ちているじゃないか。
ハリーがファイティングマンを歌うことの意味が、ずっしりと伝わる素晴らしい一曲。
この一曲だけでも買った甲斐があるってもんだ。

そして、アルバムジャケットがうすた京介先生というのも、めっちゃ嬉しい!

1.田島貴男(ORIGINAL LOVE) /「今宵の月のように」
2.manaka from Little Glee Monster /「悲しみの果て」
3.SUPER BEAVER /「四月の風」
4.菅原卓郎 (9mm Parabellum Bullet) /「風に吹かれて」
5.東京スカパラダイスオーケストラ×高橋一生 /「俺たちの明日」
6.阿部真央 /「リッスントゥザミュージック」
7.ドレスコーズ /「ヒトコイシクテ、アイヲモトメテ」
8.クリープハイプ /「さよならパーティー」
9.斉藤和義 /「かけだす男」
10.村越“HARRY"弘明 / 「ファイティングマン」

 

エレファントカシマシ カヴァーアルバム3 ~A Tribute To The Elephant Kashimashi~

エレファントカシマシ カヴァーアルバム3 ~A Tribute To The Elephant Kashimashi~