四月の風

君に会えた四月の風

三浦しをん「ぐるぐる博物館」

 

ぐるぐる?博物館

ぐるぐる?博物館

 

 

三浦しをんといえば、やはりエッセイだと思っている、いまだに。
非常に言葉を大事にする人でありながら、かなり砕けた言い回しも辞さない。
初期のしをんさんから読み続けてきたものとしては、直木賞作家となった今も
はっきりとシモのことにも触れていく姿勢、ホッとする。

世の中には様々な博物館がある。
大親分の国立科学博物館から、会員制の風俗資料館に至るまで、わかったことは
こういうところにお勤めの方は、かなり親切であるということ。
もちろん取材への対応ということで、頑張り度何割増しかにはなっているのだろうが
どうもそれだけではない、仕事に対する愛、展示物に対する愛が伝わってくる内容と
なっている。
近所なら、ちょっと今週末にでも行ってみようか、と思うほどに。

私は宮城県出身なので、石ノ森萬画館石巻の製紙工場については、目がうるんで
しょうがなかった。三浦しをんのような人気作家がこうして文字として残してくれる
ということは、とてもとても嬉しいし、多くの人の目にふれる可能性が高まることは
とても大事なことだと思う。

個人的には移転したボタン博物館に行きたい。
日本橋で完全予約制という、軽くセレブを味わえそうな内装も心惹かれる。