四月の風

君に会えた四月の風

「西日本豪雨復興支援チャリティコンサート~空に星が綺麗プロジェクト~ 斉藤和義 with Friends」に行ってきました

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非常に楽しみにしていたこちらのコンサート、行ってまいりました。

結果から言いますと、やっぱりこういうものって、主催者の人柄が出ますね。

なんともほのぼのと温かい優しいコンサートとなりました。これだけ豪華な出演者がノーギャラ。チャリティーだから当たり前と言われればそれまでですが、なかなかこのメンバーがそういった形で集まるのは貴重なことだと思います。

とにかく笑いっぱなしで、細かいことは既に忘れてしまったのですが、思い出す限り書いておきます。

 

まずは主催者のせっちゃん登場。「月光」から。

一曲歌い終わって、既に溜息と「疲れた」を口にする。早い。

しかし、それもそのはず。今回はせっちゃんが出ずっぱりの総合司会兼全アーティストとの絡み演奏あり。

「ウサギとカメ」を歌い、さっそく第一のゲスト、せっちゃん曰く「いい加減な男」YO-KINGを呼び出す。

 

いかにYO-KINGがいい加減かという話。

とにかく手ぶら。海外に行く時も手ぶら。

しかし先日品川のリトルマーメイドでパンを買って、それを持っているところをせっちゃんに見つかってしまい悔しかった話。

もうこの時点で、あぁ、今日ってどうやら「ゆる楽しい」ライブになりそうだなと確定。

「Hey! みんな元気かい?」YO-KINGのソロで。(この曲って、今回のチャリティーにぴったりの歌詞だなと思いました)

続けてせっちゃんと「素晴らしきこの世界」脈々と受け継がれる清志郎魂を感じながら。

 

お次は寺岡呼人。生で聴くのはお初です。

最初に歌った「大人」が、これがもう年代の近い私としては沁みまくる歌詞で、「俺たちもうすぐ40歳だってよ」の部分を50歳に置き換えて歌っていました。呼人が50歳の歌を歌うなんて、俺も歳をとったもんだぜ。

そしてせっちゃんとカーリングシトーンズの先日のライブで作ってはいたけれど歌っていない歌ということで「紳士協定」

ここで鈍い私は「そうか、カーリングシトーンズじゃん!」とやっと気づく。トータスのいないシトーンズ。呼人は既に「シトーンズロス」。

 

さて次の浜崎貴司。ある意味ネタの宝庫。

目の下のくまの話(くまが無い時もあるという驚くべき事実が発覚するとともに、甥っ子にめがねと言われた話まで)。

そして本人曰く「最近中国語が話せるようになった」からの、単に中国風に発音した日本語を話始める。

「それをここでやる勇気がすごい…」とせっちゃん(笑)

この中国語が実は、やけにあとをひく展開に…。

「幸せであるように」アコースティックバージョン。ほんとにこれ、いい曲だよね。生で聴けて嬉しい。

そしてせっちゃんと二人で、共作の宇都宮限定シングルオリオン通り

 

このあたりには、もうMCがどんどん面白くなってきており、「気分の悪いお客さんはいませんか?激しい曲より今日みたいなバラードの時の方が倒れる人が多いそうですよ。みなさん、立ちっぱなしだし。ち○ぽじゃないですよ。」

という下ネタで、斉藤和義を生で観ていることを実感。

 

ここでMCに拍車をかける男、奥田民生登場。ほろ酔い気分でいい調子。

なぜか物まね合戦に。民生が大友康平を連発。そして永ちゃん、吉川晃司、「幸せであるように♪」と浜ちゃん、田島貴夫の「接吻」も出だしがなかなか出てこないのを客席から助けられ…。これが全部上手いの(笑)

長渕剛も、という話になったけれど、いろいろ危ないので自主規制がかかりました。

せっちゃんは何かできないのかと振られ、憂歌団の木村さんが「歩いて帰ろう」を歌ったら。これ超笑った。

ということでまず民生が「マシマロ」を。

そして「イージュー★ライダー」を二人で。

その前に、イージュー(E10=30歳)があるなら、50、60、70を作ってもいいじゃないか、とせっちゃん。

この話がまた面白く、50はもうライダーじゃなくウォーカーだとか、80だったらオクターブジュースリーパーになるとか。で、結局歌いだすと二人してカッコいいからズルいんだよなぁ。

 

そして場も完全にあったまったところで、他のお仕事で来れなかったトータス抜きのカーリングシトーンズを2曲。

せっちゃんのトイレタイムもはさみつつ(キレが悪いのでなかなか戻ってこれなかったという報告あり)「スベり知らずシラズ」

ここで「浜ちゃんの中国語」のすべりっぷりをみんなでいじり始め、「浜ちゃん、中国語喋れるんだって?」を繰り返すごとに、なぜかその中国語が面白くなってきてしまい、結果会場大爆笑。

「何シトン」はせっちゃん作。民生のドラムが超かっちょいい。

 

一転して藤原さくらちゃん登場。22歳。

せっちゃんは「このくらいの子供が俺にいたっておかしくないわけか。お父さんと一緒にお風呂に入れる?(入れませんという答えに)うん、そうだよね。入らない方がいいと思う。お父さんももう娘としてではなく、他の見方を…」

「500マイル」をさくらちゃんだけで。キャロル・キング「You've Got a Friend」をセッションで。

見た目と違うハスキーボイス。おっさんだらけのステージに一服の清涼剤。

 

さあ、ここで待ちに待ったCharaちゃんが出てまいりました!

超かわいいお団子ヘアー。「これ何の動物かわかる?」「いやぁ、ねずみとかですか?」「この髪型ね、キリンなの」

この時点で、すでに嬉しさMAXの私。そしたらキーボード弾き語りで「Swallowtail Butterfly 〜あいのうた〜」ですよ。

しかもせっちゃんのドラムで。まずここで一泣き。せっちゃん、緊張。

「ねえ、せっちゃんってセックスからきてるって本当?」っていう会話もあったな。「私、今日ついていけるかしら。」という敢えてのカマトトぶりも素敵。

そして、もっと素敵だったのが「それじゃせっかくだから呼んじゃおっか。やすゆき」と言って岡村ちゃん登場。

あのeZ a GO! GO!で二人の絡みを何度も何度も繰り返し見てきた私にとっての夢の瞬間。

ステージでの共演は初めての二人。せっちゃんとのダブルギターで、月の形のキラキラしたタンバリンを持ったCharaが歌う「レモンキャンディ」。サビを一緒に歌う靖幸の声も優しく、私は大泣きでした。ほんと素敵だった。

二人の抱き合う姿をしっかりと胸の宝箱に入れました。

 

そして岡村ちゃんのステージへと。

本日は全体的に弾き語り形式ということがもうわかっているので、靖幸の弾き語りを好物としてきた私は期待大。

「19~たぶん23歳~家庭教師」そして「モテたいぜきみだけに」と「愛はおしゃれじゃない」を歌い始めたかと思えば「住所一緒んとこにしよう」と、完全にプロポーズに取り掛かっている流れが惚れ惚れ。

そこからはお得意のフリースタイル弾き語りに突入。

あまりにも楽しいので、本日のライブの主旨を忘れかけていた私たちに、まさか彼が思い出させてくれるとは!という

「チャリティーベイベー」連呼。

チャリティーベイベってなんだよ、岡村、最高かよ…(嬉

せっちゃんにも「チャリティーベイベって、さすがです」って言われていました。そりゃ言うよね。さすがです。

そしてここからが結構本日の山場。飲み仲間である二人は、ギターがそこにあればたまにやるというブルースセッションを。

岡村ファンにとってはお馴染みの即興ソング(今回は、人生を語り始めたわりに、結局ベッドの中でも、キスしている時でも「さすが」と言われたいという安定のお色気っぷり←この「さすが」部分は歌ではなく、台詞調。さっそくせっちゃんから言われた「さすが」を取り入れた模様)。

もちろん歌っている岡村ちゃんが一見目立つのだけれど、実はものすごーーーーくせっちゃんのギターテクの素晴らしさを引き立たせる演出になっていて、やるじゃん、靖幸!と思いました。めっちゃかっこよかったです、このセッション。

 

さて、これでアンコールかな、と思ったところに本日のスペシャルゲスト、荻野目洋子登場。

なんですかね、予期せぬ不意打ちの荻野目ちゃんって、超面白くないですか?

何やらせっちゃんが自分のツアーでダンシングヒーローを踊っていたことを、ファンの方が荻野目ちゃんにツイッターで教えたらしく、その繋がりでのまさかの登場。結果、トータスを除くカーリングシトーンズがバックで踊るという、本日一番のカオスな状態へ。しかも民生が結構がっつり踊れているところにそういうとこがまたズルいぞ、民生!と思いました。

 

ステージに靖幸をのぞく(相変わらずこういうところがいじましくて切なくなりますが、親バカでしょうか?)みなさんが勢ぞろいで「歩いて帰ろう」を大合唱。ベースが呼人、民生がドラム、YO-KINGがハープ。

オーラスはせっちゃん一人で「空に星が綺麗」で大団円。

 

本日ご出演の男性陣、とにかく声がでかい。でかいし上手い。来れなかったトータスもそうだけど、なんなんでしょうね、

この52歳前後のミュージシャンの豊作っぷりって。なーんてことをしみじみ感じました。

 

この優しくあたたかく楽しかったその想いは、きちんとチャリティーという形として復興支援に繋がっていくと思います。

とても良いイベントに参加することができました。せっちゃん、ありがとう!

https://www.instagram.com/p/Bp9mUREgXSv/

幸せな時間だったなぁ



 

 

 

MV「明日以外すべて燃やせfeat.宮本浩次」の格好良さ、そしてわちゃわちゃ感がズルい件

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「明日以外すべて燃やせ feat.宮本浩次」Music Video+インタビュー/ TOKYO SKA PARADISE ORCHESTRA - YouTube

みなさんは、何度ご覧になりましたか?

私は昨夜6回拝見しました、「明日以外すべて燃やせ」MVを。

 

「獣ゆく細道」の宮本さんが二枚目過ぎて胸が苦しい状態が続いていただけに(だからといって観るのを止めることはできず)、通常運転の宮本さんを観ることができた上に、またもやここでも「歌、うめーーーっ」と思うこと何十回。

作曲担当の沖さんが「捨てメロディーがない。自分の中で一番ハードルの高い曲だったので、どうなるかなと思った」と言っていたのがとても印象的でした。

確かに聴いていて、全部サビ?と思うほど印象的なフレーズが山ほど。

おかげで、もう歌えます、自分。

こういう曲は、ボーカリストの表現力にあとはもう委ねられていて、その期待を全く裏切らない宮本浩次の歌唱力の凄さね。

 

東京スカパラダイスオーケストラの魂を代弁しなくてはならない」と騎士(ナイト)に守られるお姫様みたいな状態で、両手をカッと大きく開いて熱弁をふるう宮本さんの、その貴方の魂がまず清らかで眩しいわ。

 

谷中さんが「人生が変わるような歌詞であってほしい」とまで言う、その冒頭部分

 

人生は美しいアルバムじゃない

撮れなかった写真さ

 

いや、これ、ほんとですよね。

今はもうカメラが一人一台、お手軽お気軽な存在となり、写真を撮ることがなんでもないことになりましたがちょっと前までは「写真を撮る」という行為は、少々の心構えと、その写真を現像しなくては成功か失敗かわからないという一か八かの緊張感をもった行為だったわけで、なおのことこの歌詞の「撮れなかった」瞬間瞬間の積み重ねの上に生きてきたんだ、私!って具体的に思いました。出だしから谷中さんの詞の世界にやられました。忘れられないフレーズです。

これをメロディーにのせると「人生は美しい」でいったん途切れそうなところを、きちんと「アルバムじゃない」まで気持ちをもたせる歌い方がますますこの歌詞を輝かせています。

 

「言葉ではないその『音』で魂を伝えていた」と宮本さんがスカパラの曲を表現していたのも興味深く、音としての言葉の乗せ方が非常に丁寧に感じたのは、宮本さんのそういう捉え方が大きかったのではないかしら。

 

しかし今回公開されたMV、炎の中のえんじ色の男たち、炎を、情熱を伝えていこうという気持ちがビシバシと感じられ、グッときます。あの演出、良かったー!

そのカッコよさの合間の、なんすかあの、憧れのマドンナを囲む同窓会のようなわちゃわちゃ感。最高以外の何物でもないでしょ、あの状態。

スカパラのボーカルでいろんな人たちが歌っていて)「いつ俺を…」と言った時の宮本さん、ずるくないですか?あの小動物のような可憐な表情。私が谷中さんだったら、あの時点ですでに一度肋骨が折れるくらい抱きしめています。

そして、「同じ歳なんでそろそろ谷中さんじゃなくて、谷中と呼び捨てで…」のデジャヴ感。

そう、TOSHI-LOWを思い浮かべた人は私だけではないはず。

男たちは宮本に呼び捨てで呼んでもらいたがっているという事実。今後ともこれは注視していこうと思います。

「谷中!」「宮本!」「沖!」の後の、軽い頭ぐしゃぐしゃで、萌えの極致。

 

ボーカルとホーンのユニゾン、しかもあの音域で負けないボーカルというのはこの曲の一つの肝でもあり、そのあたりの宮本さんの歌声を信用した曲作りもカッコ良し。

声に出して褒めたいところだらけのMVでございました。

 

「音楽的にわかりあえると、どこまでも誠実」という、オハラ☆ブレイクの菅さんの言葉を、ふと思い出しました。

 

 

 

 

 

来週のMステに盆(岡村)と正月(宮本)がやってくる件

よく、「盆と正月が一度に来たような」という表現がある。しかし、実際に使うほどそんな盛大なお祭り騒ぎのようなことは滅多におこらない。

 

しかし、来週の金曜の夜、私に盆と正月が一度にやってくることが決定した。

まず見てくれ、これを。

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そろそろかな、とは正直思っていた。宮本浩次椎名林檎の話である。音楽番組、出ないわけがないものな、と。密かに紅白も狙えると思っている。そのためには、ボチボチお出ましになるのでは?と思っていた。

そのお知らせの瞬間を見たくてMステの来週の予告を待っていた。

宮本浩次椎名林檎のお馴染みの写真が出て、

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きゃ💕となっていたら、ものすごく見慣れた名前がその隣に書いてある。

岡村靖幸

心の臓が止まるかと思ったぜ、マジで。

KICK THE CAN CREW「住所 feat.岡村靖幸」としての出演だ。去年のDAOKO嬢との「ステップアップLove」での出演が11月17日だったので、約一年ぶり、言わせていただければ、たった一年ぶりのご出演。またMステ出るの、岡村ちゃん?(絶叫)くらいの感じ。

 

岡村と宮本。

ちょうど金曜日にエレカシのFC会報が届き、宮本さんのインタビューを読んだ。そこに現在岡村靖幸のマネージメントをしているV4代表の近藤さんの名前が出ていたのを見つけた。

以前から宮本さんが「俺たちの明日」を紹介する時に、その時のディレクターを若干真似を入れながら話しているのを、あぁ、これは近藤さんのことかな?と思いながら聞いていた。しかし今まではっきりとその名前が出てきたことは私が知る限りない。

いざ目にすると、自分がここまで、人生観が変わるほど好きなものに繋がっている近藤雅信という人の存在に震えた。

 

そんな日に、このMステの出演決定のニュース。この二人はデビュー当時のレーベルメイト。「エピックの三大扱いの難しい男たち」と言われていたのうちの二人。(もう一組はストリートスライダーズ。納得)

宮本さんがラジオで、「同じ時期にエピックにいたのは岡村靖幸」と呼び捨てで言っていたことに萌えまくり、岡村ちゃんがラジオで、エレカシ版の『翳りゆく部屋』をかけたのを知って失神しそうになっていた。たったこれだけのことで私の心に暴風を吹かす二人である。

しかもそこに椎名林檎が加わる。

私は椎名林檎を特別視してきた。特別視ゆえに聴かないようにしてきた。なぜなら「悔しい」から。椎名林檎がナース姿で世間様に認められまくった頃、この感じがここまで売れるなら、俺たちの岡村もイケるはず!と思っていた。いったいどんな根拠が?と今なら思うが、当時は本気で椎名林檎をある物差しとして見ていた。椎名林檎嬢が売れれば売れるほど、羨ましいという気持ちで歯軋りしていたものだ。勝手にも程がある。大迷惑だ、私。

ところがこのたび、「獣ゆく細道」のおかげで、私は晴れて椎名林檎を解禁した。椎名林檎への扉の鍵がぶっ壊れた。今では毎日、東京事変の映像含めて拝見している。林檎最高。

 

さてMステだ。岡村靖幸宮本浩次椎名林檎が同じ場に揃う。爆発するんじゃなかろうか、化学反応で、観ている私が。しかし、爆発したとしても本望だ。

誰も通らなかった細道を歩んできた獣二匹に、もう一匹の獣が加わる。

三人が並んだ姿を見たい。喋らなくてもいい。黙って並んでいるだけでいい。

 

果たして宮本さんはあのMVのように着物を着るのか?生であの難曲を歌いこなす姿が見れるなんて、想像しただけでうっとりだ。

 

岡村ちゃんは誂えたアルマーニで登場するのか?

岡村靖幸「納得のスーツとセッション」(前編)|メンズファッションニュース|GQ JAPAN

そして前回のような立ち位置迷子にはならないか?それは大丈夫。なぜなら今回も関ジャニがいてくれるから!

Mステがこの面子で2時間スペシャルではないことだけが謎。

宮本さんに関してはスカパラとの共演で、岡村ちゃんは「少年サタデー」で、さらにMステに出る機会が近々あるのではないか、と期待しつつ、体調を整えてまずは次の金曜日を待つとしよう。

 

 

獣ゆく細道

獣ゆく細道

 

 



 

 

 

 

あれから5年経ちました。勝手にこの5年の岡村ちゃんを振り返ってみる。

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あれから5年だ。

あれからと言うのは、「代官山で僕と握手!(仮称)」、そう、岡村ちゃんとの夢の握手会から。

 

赤紙がきて戦争に行き、戦死の通知もきて数年、もう二度と会えないと思っていたあの人が帰ってきた。

2011年、私にとっての岡村靖幸はそういう存在だった。不謹慎と言われようが、大げさでもなんでもなく、そういう思いだった。

だから、2013年はまだその感覚を引きずっていた。

今観ておかないと、次に会えるのはいつになるかわからない。

実際ツアー当日まで、そのステージに登場するのか半信半疑の状態が、相当長く続いた。

 

そんな時に発表になった握手会。

ワンピースを買い、アクセサリーを買い、美容院に行き、ネイルにも行き、プレゼントも用意し、ファンレターも書いて…。

あの当時思いつくことは全てやった。やりつくして代官山蔦屋に行った。

この時の私は、岡村靖幸を好きになったあの「10代の自分」の感情で動いていたんだと思う。

行くまでの道のりと、帰宅の道、どちらも全く記憶にない。

ただ、蔦屋に入った瞬間からの記憶があまりにも鮮明で胸が苦しくなる。

特に、もうすぐ握手の順番がまわってくる直前、岡村靖幸が目の前にあらわれた時から握手が終わるまでの数分間は、まるで映画のフィルムが頭の一番敏感な場所に貼りつけられたかのように憶えている。

それは岡村靖幸がことのほか素敵な姿だったから。

あの時交わした会話と手の感触は私の一生の宝物だし、あの時の岡村靖幸が私史上一番カッコいいと思っている。

(そして昨日より今日、今日より明日の岡村が最高だ、とも相変わらず思っているし、信じている)

 

これは何度も言っていることだが、あの握手会で私にとっての岡村に対して抱いていたさまざまな感情はいったんチャラになった。

そしてそのまっさらな状態に幸福を何百倍も上乗せしてプレゼントしてくれた。

生きていると、こんなにも良いことがおきるんだ、と心から驚いた瞬間だった。

故郷の震災から2年、まだそう思えることが存在する、そのことに感謝した。

 

あの握手会から5年。

岡村靖幸は順調に、穏やかに時を重ねていっている。

以下wikiを貼らせていただくが、この他に2016年、「オトナの!フェス」「いとうせいこうフェス」に出演。

雑誌の連載、ラジオのレギュラー出演も継続中。

 

 

2013年10月30日発売の木村カエラのアルバム「ROCKS」にカバー曲「TAKE ON ME」(演奏、編曲、プロデュース)に参加。

2013年12月18日発売の「大貫妙子トリビュートアルバム」に「岡村靖幸坂本龍一」名義で「都会」(ボーカル、編曲、プロデュース)で参加。

2013年12月18日発売のカーネーション・トリビュート「なんできみはぼくよりぼくのことくわしいの?」で「学校で何おそわってんの」(ボーカル、編曲、プロデュース」で参加。

 

2014年1月29日から「ビバナミダ(スペース☆ダンディ盤)」が iTunes StoreAmazon.comレコチョク、moraなど国内外の主要配信サイトより世界一斉配信。

2014年4月2日、シングル「愛はおしゃれじゃない」リリース。Base Ball Bear小出祐介 & 漫画家 久保ミツロウとのトリプルコラボレーション。6月には(フジテレビ) 久保みねヒャダこじらせナイトにて「岡村ちゃんがやってくるSP」2週連続放送。

2014年8月30日、スペースシャワー主催の夏フェス「SWEET LOVE SHOWER」出演。

2014年9月13日、氣志團万博2014 に参加。

2014年11月2日、早稲田大学学園祭「4限に君とまちあわせ」出演。

2014年11月12日、シングル「彼氏になって優しくなって」リリース、初パフォーマンスは SMAP×SMAP 「S・LIVE」でSMAPと共演。

2014年11月19日から「岡村靖幸 LIVE TOUR 2014 『ファイヤー』」3カ所4公演。追加1公演。

 

2015年4月26日から 全国ツアー「岡村靖幸 LIVE TOUR 2015『This is my life』」10カ所11公演。

2015年9月2日  「ラブメッセージ」発売。「映画 みんな!エスパーだよ!」主題歌 

2015年10月31日からツアー「岡村靖幸 2015 FALL~WINTER TOUR 『愛の意味』」3カ所4公演。追加1カ所1公演。

 

2016年4月9日からツアー「岡村靖幸2016 SPRING tour『幸福』」12カ所14公演。

2016年11月25日からツアー「岡村靖幸2016 FALL~WINTERtour『運命』」4カ所5公演。

 

2017年2017年4月15日からツアー「岡村靖幸2017 SPRINGツアー『ROMANCE』」13カ所14公演。

2017年9月17日「氣志團万博2017」に出演。

2017年11月3日からツアー「岡村靖幸2017 FALL~WINTER TOUR『レッド』」4カ所5公演。

2017年10月18日  DAOKOとのコラボシングル「ステップアップLOVE」発売。テレビアニメ「血界戦線 & BEYOND」エンディングテーマ。

通常盤Bには岡村の新曲「忘らんないよ」(映画「We Love Television?」主題歌)を収録。 

2017年11月17日、テレビ朝日(ANN系列)ミュージックステーションに初出演、DAOKOとのコラボシングル「ステップアップLOVE」をTV初披露。

 

2018年4月14日から全国ツアー「岡村靖幸2018 SPRINGツアー『マキャベリン』」16カ所17公演。

2018年6月30日、カーネーション (バンド)結成35周年記念ライブ「35年目のカーネーション 『SUNSET MONSTERS』」にゲストとして参加。

2018年7月16日、ap bank fes'18に出演。

2018年8月12日、NHK おやすみ日本 眠いいね!のvol.20にゲストとして出演]

2018年8月29日 KICK THE CAN CREWのシングル『住所feat. 岡村靖幸』にKREVA、LITTLE、MCU (ラッパー) と共に作詞、ボーカルとして参加

2018年10月5日、TBS系の情報番組「王様のブランチ」のテーマソングとして「少年サタデー」を書き下ろしたことを明らかにした。当楽曲は6日の放送から使用されている。

 

そして明日はYUKIちゃんとの対バンin武道館だ。

1996年、生まれて初めて生の岡村靖幸を観たのが武道館だった。だからなおのこと感慨深い。

そして11月にはせっちゃんが発起人となってのチャリティーライブへの参加も決定している。

元々求められる人だった岡村靖幸が、そのオファーを受けて仕事をする様子を数多く見ることができているのが近年の特徴かもしれない。

求められる岡村を見るということは、何よりも嬉しい。

「健やかに粛々と」「信頼と技術」をもって働く岡村靖幸、素敵じゃないか。

 

 

 

2018年秋、音楽の神様ありがとう 椎名林檎と宮本浩次「獣ゆく細道」

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椎名林檎と宮本浩次「獣ゆく細道」特設サイト

児玉裕一監督曰く、「自分自身と孤独に闘い続ける獣。その生き様を垣間見てしまったときの瞬間が、ヤバさが、しっかりとこの映像に刻まれたと思います」。
 
うっすらとその繋がりは感じていたものの、実際こうして目で見、耳で聴くと、椎名林檎嬢の宮本浩次に対するリスペクト具合がダダ漏れしている、そう思いませんか?
 
有働さんが新キャスターとして登場したNEWS ZERO、そのテーマソングが‪椎名林檎‬と「或る詩人」ということだけが公表されていた昨日、

(このあらかじめ発表されていたコメントがまた良かった!)

椎名林檎、新曲が『news zero』新テーマ曲に決定。初共演アーティストは10/1の放送で明らかに (2018/09/27) 邦楽ニュース|音楽情報サイトrockinon.com(ロッキング・オン ドットコム)

蓋を開ければそれが‪宮本浩次‬だった喜び。その喜びはMVを観てさらに倍。
椎名林檎と宮本浩次-獣ゆく細道 - YouTube 
 
どうです。
まずいきなりの「宮本さん、歌うめぇーーーー!」ではないでしょうか。
人の歌を歌うと、その歌の上手さが超絶際立つ男、宮本浩次
もうNHKのThe Coversでそんなことはわかっていましたが、その頭で「わかっていた」状態のさらに上をいく今回の歌唱力に度肝を抜かれました。
歌詞がまた、完全に林檎嬢の宮本リスペクトの歌詞であり、林檎嬢独特の歌詞のリズムの乗せ方を何の違和感もなく歌っているところがもの凄い。激しい自主練を思い浮かべるとともに、こういう真摯に自分に与えられた歌をきっちり歌いこなすところが大好きでございます。
 
もう歌だけでこっちはべろんべろんですが、着物着てるからね、今回。
 
殺す気か?
 
完全に袈裟懸けでざっくりとヤラレてしまいました。
スーツ、着物、髭、髪の毛くしゃくしゃ、怪しい踊り…。
またELEVENPLAYが周りで踊ると、宮本さんの踊りが完全に成立するところが最高です。
さすが椎名林檎、そしてさすが児玉監督。わかってはる、よくわかってはる…。

完璧に独自の世界観を持つ二人が、お互い遠慮なく世界観の純度を保ちながらその世界を出し合うと、こんな凄いものが出来上がるのですね。二人の声の親和性の高さが、中和することなく、この作品を見事に成り立たせています。
 企画、映像、演奏、久しぶりに何もかもが揃ったカッコいい作品を拝見することができました。ヤラれました。完敗です。

スカパラとのコラボがアナウンスされたばかりだというのに、もうこんな喜びを与えられるなんて2018年秋、ありがとう、音楽の神様。

 

現在シングルランキング第一位!

獣ゆく細道

獣ゆく細道

 

「嘘の木」フランシス・ハーディング

 

嘘の木

嘘の木

 


この作品には、なんと多くのことが描かれていることか。
宗教と科学。
種の起源」。
学問に関する男女差別。(実は学問だけに限ったことではない)

ファンタジーだという。
この作品がファンタジーとして誕生していることにまず驚く。
そしてこの本が少年少女が読むそのコーナーに置かれているという意義を考える。
私がこの本を図書館で見つけた場所も「ティーンズコーナー」であった。

昨年、読売新聞の読書委員である宮部みゆきさんが、ベスト3としてあげた一冊である。
横道にそれるが、私は宮部みゆきのファンだ。
どんなジャンルを書いても完成度が高い。面白い。同時代に生まれて良かったと思わせてくれる作家のうちの一人である。
そして、これほど多作であるのに読書委員って…。一度彼女の頭の中をのぞいてみたいし、バカみたいな望みだが、一緒に本を読んでみたい。
優れた作家であり、優れた読み手である彼女が選んだ本ということで、その題名は常に頭の片隅にあった。そうでなければ図書館のティーンズコーナーにあるこの本と出会うことが難しかったと思う。

ファンタジーというよりは、主人公が父親の不慮の死の謎を果敢に解いていくミステリーと
言ったほうがわかりやすいかもしれない。ファンタジー部分は「嘘の木」に関してだけであるから。
しかし、冒頭にも書いたとおり、この作品からのメッセージ量の多さには圧倒される。
ファンタジーの核である「嘘の木」の描写、それにまつわる様々な出来事の面白さ。
しかし、一番感じ取ったことは、女性が生きていくこと、学びたいことを学ぶというあたりまえのことがどんなに大変なことか、先人たちのたくましい行動の一つ一つの気の遠くなるような積み重なりが、今の女性たちにどれだけ勇気と可能性を与えているかということだ。

優れた文学というのはジャンル分けの必要がない。
一作品に置かれた机の抽斗の数は無限であるし、読者の心を打つ部分は読み手の数だけ存在する。

学ぶことのできる環境にいるならば、それを怠ってはもったいない。
そしてティーンズの本棚にあるからといって、それを「大人」が読まないのも、もったいない。

エレカシのオリジナルアルバム全部聴き直しが非常に有意義だったことについて

異常気象ばかりが続いたこの夏、みなさんはいかがお過ごしだったでしょうか。
長いお盆休みもありながら、夏バテで何もできなかった私が「やった」二つのこと。
一つが、ドラマ「シャーロック」をシーズン1から4まで一気に観たこと。
中学生の頃、シャーロック・ホームズに傾倒し、立派なシャーロキアンになるぞと心に誓ったわりに、今では「赤毛同盟ってどんな話だっけ?」と、え、そこから?のレベルになり下がっている状態。
そんな私でも血沸き肉躍る12話でございました。
特にシーズン2のアイリーン・アドラーには魅了されました。
カンバーバッチは言わずもがな、といったところでしょうか。シャーロックが放送され始めた頃に、あれほど騒がれた理由がやっとわかりました。

さてもう一つの私の夏の思い出は、エレファントカシマシのオリジナルアルバム全23枚を一枚目から順番に聴き直ししたことです。
昨年、ファンになったばかりの頃、どうやら「浮世の夢」はなかなか手に入らないということを知り、手に入るまで時間がかかりそうなので一番新しいアルバムからゆっくり聴いていくか、と遡り形式でアルバムを聴いていきました。
(結局「浮世の夢」だけはいまだ手に入らず、取り寄せたレンタルという形で聴くこととなりました)
それはそれで、非常に刺激的な体験であったわけですが、今回は友人がエレカシを聴き始めた、しかも一枚目から順番に、ということを知り、そういえば順番にはまだ聴いていなかったな、と私も便乗して聴き始めました。

結論を申し上げますと、一ヶ月かかりましたが、大変有意義な時間となりました。
ファンになって一年半、主に音源を聴く、ライブに行くことに重点を置いてエレカシを学んでまいりましたので、昨年より幾分エレカシの30年を知ることができている気はいたします。
これほどまでに心境の変化があからさまに音にあらわれるバンドを私は他に知りません。
今回は特にレーベルを意識して聴き直しまして、会社が変わるたびに切り替えをはかるその気持ちが音にダイレクトに反映されるところに「エレカシは、それ自体が一つの生き物である」という感想をもちました。
もちろん宮本浩次その人の持つ感情の起伏に左右されるところも大きい気がしますが、その感情を受け止めて音を再構築していくこと30年、やろうと思ってやれる年月の長さではないです。一枚一枚、もっと売れたい、もっと俺たちの音楽をやりたい、という積年の想いがオリジナルアルバムの歴史にきちんと刻み込まれています。かっこいいです、とても。

Walkmanが新しくなり、今まで聴こえなかった音まで聴こえるようになり、単純にサウンド自体の進化もしっかり感じとることができました。
今現在のエレカシの音が一番好きですが、どうやら私は東芝EMI期が恐ろしく好きということも判明いたしました。
「人をダメにするソファー」というものがあるじゃないですか。あの感じで「私をダメにする曲」というものがあるとしたら、私にとってはEMI期の曲だな、ということが自覚できて面白かったです。リアルタイムであの頃ファンになっていたら、私はどうなっていたことか…。

先日、意を決して、この一年半でエレカシに費やした金額というものを計算してみました。
音源、映像、雑誌、コンサート、グッズetc.
いったいどこにそんなお金が隠れていましたか?と我が身に何度も問うほどにつぎ込んでおりました。初期投資、甚だしい。だって、エレT以外に服買ってないもん、自分。
社会人として、どうなの?と思う反面、一片の悔いもなし!
むしろ勤労意欲の現実逃避部分の全てを今はエレカシが担ってくれております。

費やした分、まだ観ていない、もしくは1度しか観ていない映像作品がたんまりございます。
オリジナルアルバムの聴き直しも終わり、機は熟した!ということで会社の昼休みは映像作品鑑賞にあてたいと思います。
ということで、さっそく今週からこちらを拝見しております。

 

復活の野音 2013.9.15 日比谷野外大音楽堂 [DVD]

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レーベルがこれほど変わっても、私にとってエレファントカシマシというバンドの根幹の太さを感じる要因は、やはり日比谷野外音楽堂という活動の大きな柱があるからかな、と思ったりしているところです。
「なからん」を観て震えております。一度は生で聴きたいです。